夫の葬儀の最中、姉の雪が香典袋を受付に投げるように置いた。
「十万円入ってるから、これで元気出して」
私は胸の奥に嫌なものを感じながらも、黙って礼を言った。
ところが少し目を離した瞬間、五歳の娘・咲花がその香典袋をゴミ箱へ捨てていた。
「何してるの!」
私が慌てて叱ると、咲花は涙目で言った。
「これはいらないものだもん。パパが、中身を見てみろって」
夫の竜二はもう亡くなっている。
けれど娘には昔から、亡くなった人の声を聞く不思議な力があった。
私は胸騒ぎを覚え、香典袋を拾い、葬儀が終わってから中を開けた。
そこにはお金ではなく、異様な手紙が入っていた。
「竜二を取るな」「地獄に落ちろ」
同じ言葉が何度も書き殴られていた。
私は夫の死が事故ではないと確信した。
それから夫の部屋を調べ、日記を見つけた。
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