夏期講習がすべて終わったあと、塾から一通の請求書が届いた。
「追加教材費として、16,800円をいただきます」
子どもに確認すると、「そんな教材、もらってないよ」という返事だった。
明細をよく見ると、教材の購入日として、8月上旬の日付が記載されていた。
その時期、子どもは体調を崩して、1週間ほど講習を休んでいたはずだった。
念のため、塾の連絡帳を見返すと、たしかにその週の欠席連絡が記録されていた。
翌日、塾に電話をかけて確認した。
「この期間、うちの子は休んでいたはずなんですが」
担当のスタッフは少し戸惑った様子で、「確認します」とだけ答えた。
数日後、教室長から折り返しの電話があった。
「大変申し訳ございません。教材の発注記録と、出席記録の照合に、抜けがあったようです」
詳しく話を聞くと、教材の一括発注は、講習開始前にクラス全員分をまとめて行っており、その後の欠席者への返金処理が、事務作業の中で漏れていたという。
「本来であれば、欠席された期間分の教材費は、返金対象になります」
つまり、最初から請求すべきではなかった分が、そのまま請求されていたということだった。
「他の生徒さんについても、同様の確認が必要かもしれません」
教室長は、今回の件をきっかけに、夏期講習中に欠席のあった生徒全員分の記録を、あらためて洗い直すと説明した。
数週間後、返金の連絡とともに、あらためて謝罪の手紙が届いた。
手紙には、今後、欠席者の教材費については、講習終了後にまとめて精算する形に変更する、と書かれていた。
子どもは今も、同じ塾に通い続けている。