「じゃあ母さん、とりあえず三百万円用意できるまで毎日弁当よろしくな。嫌なら、もうさち子にも会わせないから」
長男の徹也にそう言われ、私は孫のさち子のためだけに耐えていた。
私は72歳のはみ。
去年夫を亡くし、今は一人暮らしをしながら、縁のある介護施設を手伝っていた。
そんなある日、長男一家が突然近所に引っ越してきた。
事業に失敗し、金に困っているという話だった。
私は頼まれるまま五十万円を貸したが、それから徹也は毎日のように金と食事を要求し、とうとう毎朝三時起きで一家三人分の弁当を作って届けろと命じてきた。
断れば絶縁、さち子にも会わせないと言われ、私は睡眠不足でふらつきながらも我慢していた。
だが一か月後、さち子が一人で来て泣きながら真実を打ち明けた。
引っ越してから中学に通わせてもらえず、年齢を偽ってバイトを掛け持ちさせられ、稼ぎはすべて徹也に取られていたのだ。
しかも私の家の権利書を盗み、私を認知症扱いして施設に入れ、財産を奪う相談までしていたという。
私はとうとう我慢の限界を超えた。
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