新幹線の座席に座った時、隣には小さな男の子が1人で座っていました。
まだ小学校低学年くらい。
大きなリュックを背負って、窓の外を眺めながら静かに座っていました。
最初は「偉いな」と思っただけでした。
でも、しばらくすると、その男の子が何度もこちらをチラチラ見てくることに気づきました。
「何か聞きたいことがあるのかな?」
私は少し笑顔で隣を見ることにしました。
すると男の子は、少し恥ずかしそうな顔をしていました。
そして、ぎゅっと握りしめていたものを私に差し出したのです。
「これ……よかったらどうぞ」
手のひらに乗っていたのは、小さな蒟蒻ゼリーでした。
私は驚きました。
「え?いいの?ありがとう」
そう言って受け取ると、男の子の顔が一瞬で明るくなりました。
まるで安心したような、嬉しそうな笑顔でした。
すると男の子は急にリュックを開け始めました。
何をするのかと思って見ていると、中からジップロックを取り出しました。
中には、小分けにされたたくさんのお菓子が入っていました。
「好きなの取ってください!」
その言葉に、私は思わず笑ってしまいました。
「そんなにいいの?」
「はい!まだいっぱいあります!」
男の子は嬉しそうに答えました。
その姿を見ていると、なんだか胸が温かくなりました。
きっと、この子は新幹線の中で少し寂しかったのかもしれません。
誰かと話したかったのかもしれません。
私は「ありがとう」と言いながら、お菓子を1ついただきました。
すると男の子は安心したように笑いました。
そこから、自然と会話が始まりました。
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