「そこ、駐車スペースじゃないですよね……?」
お盆休みに買い物へ出かけた日のことだった。
店の駐車場は予想通り大混雑。
入口付近をゆっくり走りながら空きを探していると、前方に黒い大型ミニバンが見えた。
最初は普通に停めているのかと思った。
ところが近づいて、思わず二度見した。
車体が白線を大きくまたぎ、斜線部分まで塞ぐような形で停まっている。
しかも、そこは店舗入口のすぐ近く。
人の出入りも多い。
「さすがお盆……」
私は思わずため息をついた。
ちょうど車のそばには家族らしき数人がいて、荷物を積み込んでいた。
すぐ出るのかなと思い、少し離れた場所で待っていた。
しかし、荷物を積み終わっても車は動かない。
大人たちはその場で話し始めた。
その間にも、駐車場を探す車が次々と通過していく。
さらに、歩行補助具を使った高齢の男性と家族が入口方向からやって来た。
ところがミニバンが斜めに停まっているせいで、通り抜けにくそうにしている。
付き添いの女性が周囲を確認しながら、遠回りするように男性を誘導した。
それを見て、私はさすがに黙っていられなくなった。
車を安全な場所へ停め、店舗スタッフに声をかけた。
「入口近くで、白線を大きく越えて停めている車があるんです。通行もしづらそうなので、一度確認してもらえませんか?」
スタッフはすぐ現場へ向かった。
車の位置を見た瞬間、少し困った表情になった。
そして持ち主らしき家族へ、
「申し訳ありません。こちら、枠内に停め直していただけますか」
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