「ねえ……実家の水道代、どうなってるの?」
母から送られてきた写真を見た瞬間、私は思わず画面を拡大した。
請求書に印字されていた金額は、20,517円。
「え、2万円?」
何度見ても数字は変わらない。
実家で暮らしているのは、70代の母1人だけだ。
しかも長年使っていた井戸水から上水道へ切り替えたのは、まだ8月。
母は毎日湯船に大量の水を張るわけでもない。
洗濯も2日に1回程度。
庭への水やりだって、小さなじょうろを使っている。
どう考えても違和感があった。
私が電話すると、母は、
「水道ってこんなに高いものなの?」
と不安そうに聞いてきた。
「いや、ちょっと待って。払う前に確認しよう」
翌日、私は実家へ向かった。
まず家中の蛇口を閉める。
台所。
洗面所。
風呂。
トイレ。
屋外の蛇口も確認した。
全部止まっている。
それから水道メーターを見た。
すると――。
「お母さん、これ動いてない?」
水を1滴も使っていないはずなのに、メーターの小さな表示がゆっくり動いていた。
母の顔色が変わった。
「誰も使ってないのに?」
私はその場で動画を撮影した。
そして水道局へ連絡。
事情を説明すると、
「宅内のどこかで漏水している可能性があります」
と言われた。
すぐに指定業者へ点検を依頼した。
その日の午後、作業員が配管を順番に確認していく。
台所ではない。
風呂でもない。
トイレにも異常なし。
ところが庭の奥まで来たところで、作業員が突然足を止めた。
「ここ、少し湿ってますね」
最近雨は降っていない。
土を掘って確認すると、地中の配管付近から少しずつ水が漏れていた。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください