2000年12月30日。年の瀬の静かな夜、東京・世田谷区の一軒家で、幼い兄妹を含む4人が惨殺された。事件の舞台となったのは、宮澤みきおさん一家。犯人は残忍かつ異常な手口で命を奪い、さらに信じがたい行動を取った。

事件発生から20年以上が経過した今も、犯人は捕まっていない。

犯行は年の瀬の平穏な夜に

　みきおさん（当時44歳）は外資系コンサルタント、妻の泰子さん（41歳）は自宅で学習塾を経営していた。8歳の長女、6歳の長男と4人暮らし。隣家には泰子さんの母が住んでいた。

　大晦日を目前にした夜、家族は鍋を囲み穏やかに過ごしていたという。ところが深夜、何者かが侵入し、一家を次々と殺害。

父は2階、母子は1階で発見された。

　近隣住民の証言によると、当日23時半ごろ、家から争う声が聞こえたという。翌朝、何度も電話をかけても応答がなかったことを不審に思った祖母が訪問。目にしたのは変わり果てた家族の姿だった。

捜査陣が驚愕した「犯人の痕跡」

　現場には犯人が残した数々の痕跡が散乱していた。

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