私は31歳のふみか。
夫の悟と結婚して、まだ1年だった。
最初は普通の夫婦だったと思う。
けれど数か月前から、家の中で小さな違和感が続くようになった。
私のバッグや服だけ、いつも置いている場所から微妙に動いている。
ある日は、大切にしていたバッグに見覚えのない傷までついていた。
「悟、このバッグ触った?」
「触ってないよ」
夫はそう答えた。
でも、なぜか少し様子がおかしかった。
数日後。
いつもより早く帰宅した私は、違和感の正体を目の前で知ることになる。
義母が、私のバッグを持っていたのだ。
「お義母さん、それ私のですよね?」
すると義母は悪びれもせず言った。
「ちょっと借りてただけよ」
「別に汚してないし、壊してもいないじゃない」
そのバッグは20万円。
学生の頃から憧れ、お金を貯めて20歳の誕生日に買ったものだった。
別のバッグも、社会人3年目に大きな仕事を終えた記念に買った大切な品だった。
私は使うたびに手入れをしていた。
ところが義母は、
「たった数回でしょ」
「しまっておくより使ってあげた方がいいのよ」
「ケチくさいわね」
と笑った。
さらに分かったのは、夫の悟が義母にバッグを貸していたことだった。
私に断りもなく寝室へ入れ、何度も私物を持ち出させていたのだ。
「どうして勝手に貸したの?」
そう聞いても夫は、
「母さんに何度も頼まれたから仕方なかった」
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください