私は夕。
ある日、義母から突然電話がかかってきました。
「来月には二世帯住宅のリフォームが完成するわよ。いつ引っ越して来られそう?」
最初、何を言われているのか理解できませんでした。
「……すみません。何のお話ですか?」
すると義母は驚いた声で言いました。
「何って、二世帯住宅の話よ。半年くらい前から和人と話していたでしょう?」
その瞬間、背筋が冷たくなりました。
夫が、私に何も言わずに話を進めていた。
しかも、もうリフォーム完成直前まで。
帰宅した夫に問いただすと、最初は黙り込みました。
「……知ってたんだね」
「ごめん」
謝る夫。
でも、私が聞きたかったのは謝罪ではありません。
なぜ、一番大切なことを隠したのか。
夫は言いました。
「反対されると思ったから」
だから相談しなかった。
だから先に工事を進めた。
でも、それは相談ではなく、決定を押し付けているだけでした。
さらに聞いていくと、夫は自分の独身時代の貯金から200万円を頭金として出していました。
そのお金は以前、子供たちの進学費用に使うと言っていたものです。
「家に使うなら子供たちのためでもあるだろ」
夫はそう言いました。
でも、私には違って見えました。
子供たちの未来より、自分の親の希望を優先したように感じたのです。
そして子供たちにも話しました。
すると、返ってきた言葉は予想外でした。
「おばあちゃんの家に行くの?嫌だよ」
理由は単純でした。
学校が遠くなる。
友達と離れる。
そして、祖父母から今まで言われてきた言葉が忘れられない。
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