コトメ夫婦から突然言われた依頼は、あまりにも図々しいものだった。
「結婚式で配るお菓子、100人分作れ」
当然のような口調で、コトメもその夫も私に押し付けてきた。
「手作りの方が気持ちが伝わるし、お願いね」
私は一瞬だけ沈黙したが、静かに答えた。
「わかった」
その時の二人は、まさかその返事の裏に何があるのかなど、考えもしなかっただろう。
それから数日間、私は淡々と準備を進めた。
100人分という量は決して楽ではないが、レシピ通り正確に、そして丁寧に作り上げていった。
包装も見栄えも整え、まるで店の商品のように仕上げた。
そして結婚式当日。
式場は華やかな空気に包まれていた。
親族、友人、職場関係者が集まり、幸せの演出が進んでいく。
コトメは白いドレス姿で満面の笑みを浮かべながら、ゲストに向かって言った。
「このお菓子、実は私と新郎が一緒に作ったんです~ミャハ☆」
その瞬間、拍手が起きた。
私は少し離れた場所からその光景を見ていた。
当然のように“自分たちの手柄”にしているその姿に、特に感情は湧かなかった。
(まあ、そういう人たちよね)
しかし、その場では誰もまだ気づいていなかった。
そのお菓子に、ある“仕掛け”があることを。
数日後。
最初に異変に気づいたのは、親族の一人だった。
「なんか、あのお菓子食べた後お腹の調子がおかしいんだけど」
その一言をきっかけに、次々と同様の声が上がる。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=exI2muoO-T0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]