「お母様……持参金の1000億円、今すぐ凍結してください」
豪華なシャンデリアが輝く結婚式場の控室に、私の冷たい声が響き渡った。
その瞬間まで、部屋には祝福ムードが満ちていた。純白のウェディングドレスをまとった私は、鏡の前で静かに立っていた。しかし、鏡に映る自分の顔は、幸せな花嫁のものではなかった。
指先は震え、胸の奥には冷たい絶望が広がっていた。
まさか、人生で最も幸せになるはずの日に、こんな裏切りを知ることになるなんて――。
私の婚約者、佐藤亮介は大手IT企業で将来を期待される若きエリートだった。周囲から見れば、これは完璧な結婚だった。
身寄りのない地味な女性だった私が、優秀な男性に見初められる。
誰もが「現代版シンデレラ」と呼んだ。
私自身も、そう信じていた。
亮介は優しかった。忙しい仕事の合間にも私を気遣い、誕生日には高価ではなくても心のこもった贈り物をくれた。
「この人なら、私の本当の姿を知らなくても、私自身を愛してくれる」
そう信じていたのだ。
しかし、すべてが崩れたのは結婚式開始30分前だった。
控室に置き忘れられていた亮介のタブレット。
何気なく画面に触れると、そこには信じられない写真が表示されていた。
青い海、白い教会、美しいハワイの景色。
そこに写っていたのは、新郎である亮介と――私のいとこ、しおりだった。
しかも日付を確認すると、私との結納を終えた直後。
二人はすでに海外で結婚式を挙げていたのだ。
写真の中の亮介は、私には一度も見せたことのない熱い表情で、しおりを抱き寄せていた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=UCPO4kKQFrA,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]