長年、家族のために尽くしてきた一人の女性がいた。
彼女の名前は美智子。夫を亡くしてからも、ただひたすら息子の幸せだけを願い、静かに暮らしてきた高齢の母親だった。
美智子には一人息子の翔太がいた。幼い頃から手をかけて育て、大学へ進学させ、社会人になった時には「これでやっと安心できる」と胸をなで下ろした。
しかし、翔太が結婚してから、美智子の生活は大きく変わった。
息子夫婦が住宅ローンや生活費で苦しい状況にあると知った美智子は、迷うことなく援助を申し出た。
「親としてできることがあるなら、少しでも力になりたいの」
そう言って、毎月30万円もの生活費を息子夫婦に渡し続けたのだった。
その金額は決して小さくなかった。
美智子自身も贅沢をすることなく、必要最低限の生活を送りながら、息子夫婦のためにお金を工面していた。
翔太も最初の頃は感謝していた。
「母さん、本当にありがとう。母さんがいてくれるから助かっているよ」
その言葉を聞くたび、美智子は嬉しかった。
しかし、年月が経つにつれて、翔太夫婦の態度は少しずつ変わっていった。
援助は「ありがたいもの」から、いつしか「当然のもの」になっていた。
美智子が少し物忘れをするようになった頃から、二人の態度はさらに冷たくなった。
「あれ?鍵をどこに置いたかしら」
「さっき言ったこと、もう一度教えてくれる?」
そんな些細な出来事が増えただけだった。
年齢を重ねれば誰にでも起こること。しかし、翔太夫婦はそれを大げさに受け取った。
ある日の夜、リビングで翔太が冷たい声で言った。
「母さん、もう無理だよ」
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=lITm0u6osqg,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]