私の名前はともこ。三十九歳、商社の営業部で課長を務めています。仕事では部下をまとめ、男性社員にも負けない成績を残してきました。周囲からは「頼れる女性」と言われることも多く、自分の人生に誇りを持っていました。
しかし、仕事を終えて家に帰っても、待っている家族はいません。
十七年間連れ添った夫・隆二とは離婚し、中学を卒業したばかりの娘・レナとも離れて暮らすことになったからです。
新しく借りたマンションには、まだ片付けていない段ボールが積まれています。それでも私は後悔していませんでした。
なぜなら、あの家に残り続けていたら、私は一人の人間としてではなく、ただ利用される存在になっていたからです。
昔の隆二は優しい人でした。大学時代の知り合いで、偶然再会したことをきっかけに交際し、結婚しました。見た目も良く、周囲から羨ましがられる夫でした。
娘のレナが生まれた時、私たちは幸せでした。
ですが、数年前から少しずつ何かが変わり始めました。
「ママ、頼んだクリーム買ってきてくれた?」
「ごめんね、忘れてしまったの。明日必ず買ってくるから」
「ほんと使えない」
最初は思春期だから仕方がないと思っていました。
しかし、レナの態度は日に日に冷たくなっていきました。そして、いつしか隆二まで私を見る目を変えていたのです。
「レナと映画に行くから、お金出してくれ」
「三万円?少し多くない?」
「いいから出せよ」
夫婦の会話は減り、家の中で私は完全に孤立していました。
ある日、朝食を作った私に対して、二人は不満をぶつけました。
「目玉焼きは半熟って言ったよね」
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=Ye5KbU2USqE,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]