「どこかへ行くんですか?」
朝早く、見慣れない旅行バッグを抱えた義母と義妹、そして夫の雅紀を見て、私は思わず声をかけました。
すると義母は満面の笑みで答えたのです。
「北海道旅行よ。今の時期が一番いいでしょう?気分転換には最高なの」
「え……でも私も今日から連休なんですけど」
私がそう言うと、義母は悪びれる様子もなく笑いました。
「幸子さんは仕事で疲れているでしょう?だから誘ったら迷惑だと思って。留守番だけお願いするわ」
隣にいた義妹も続けます。
「家でのんびりしたらいいじゃない。たまには一人の時間も必要よ。私たちからのご褒美ってことで」
さらに夫の雅紀まで、
「俺も毎日仕事のことばかり考えて疲れてるんだ。少しくらい休憩したっていいだろ」
そう言って、三人は私を置いて出て行きました。
でも、その瞬間。
私はあることに気づいたのです。
――これは絶好の機会かもしれない。
私は幸子、33歳。
専門学校を卒業後、20歳でメガバンクに就職しました。
そこで出会ったのが雅紀でした。
雅紀は一流大学出身で、物腰が柔らかく、論理的に話す人でした。
恋愛経験がほとんどなかった私にとって、彼はとても頼りになる存在に見えたのです。
「俺は高学歴だから、いつか必ず自分に合った会社で成功する」
雅紀はいつもそう言っていました。
少しプライドが高いところはありましたが、私は彼の自信を信じました。
そして25歳で結婚。
しかし、結婚後も雅紀は非正規雇用のままでした。
「俺の学歴に合う会社がなかなかないんだ」
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=4k4uJj0uhcc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]