「この旅行は、長年この家を支えてくれた私からのプレゼントよ」
義母・幸子は、親族14人が集まったリビングの中央で、満面の笑みを浮かべながらそう宣言した。
「みんなでハワイへ行きます。飛行機もホテルも全部お母さんが払うから安心してね」
その瞬間、部屋中が歓声に包まれた。
夫の健一も嬉しそうに笑った。
「さすが母さんだな。太っ腹だよ」
親族たちは拍手を送り、まるで幸子が誰よりも家族思いの人物であるかのように称賛した。
しかし、その輪の中に私はいなかった。
「由美さんは留守番ね」
幸子は当然のように言った。
「14人分の予約でいっぱいだったの。あなたの分まで取れなくてごめんなさいね」
口では謝っているものの、その目には嘲笑が浮かんでいた。
――あなたは家族ではない。
そう言われているようだった。
夫の健一も私を守ることはなかった。
「お前、飛行機苦手だろ?家のこと頼むよ」
25年間連れ添った夫の言葉とは思えなかった。
私は何も言わず、ただ笑顔で見送った。
しかし、玄関のドアが閉まった瞬間、私は財布の中を確認した。
そして、すぐに異変に気づいた。
あるはずのものがない。
父が私のために残してくれた遺産が入った銀行口座とつながっている、大切なクレジットカード。
それが消えていた。
「まさか……」
震える手でスマートフォンを取り出し、銀行アプリを開いた。
利用履歴を確認した瞬間、全身の血の気が引いた。
そこには、大手旅行会社による580万円の決済記録が表示されていた。
私は理解した。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=C3OvctEirEo,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]