田舎で一人暮らしをしている祖母には、先祖代々受け継いできた畑と山がある。四季折々の作物を育てるのが祖母の生きがいだが、最近、その豊かな実りに目をつけた「不届き者」が近隣の新興住宅地から頻繁に出没するようになった。
彼らは祖母を「田舎の寂しがり屋な老女」と勝手に決めつけ、あわよくば作物を無料でせしめようという魂胆だ。祖母は「おばあちゃん」と甘ったるく呼ばれることを何よりも嫌い、彼らのあつかましい接近を冷静に受け流しつつも、作物は一粒たりとも渡さないという毅然とした方針を貫いていた。
そんなある日、私が祖母の家に遊びに行き、頼まれて畑でスイカを収穫していた時のことだ。静かな農作業を切り裂くように、見知らぬ子供が駆け寄ってきてこう叫んだ。
「泥棒! 泥棒だ!」
何事かと驚いていると、間髪入れずにその母親らしき女が現れた。見るからに世俗的な欲望にまみれた風貌で、彼女は私を射抜くような鋭い視線で睨みつけた。
「ちょっと、あんた! うちの畑で何してるの?」
耳を疑う発言だった。ここが祖母の畑であることは明白だ。私が困惑していると、女はさらに厚顔無恥な要求を突きつけてきた。
「まったく、油断も隙もないわね。警察に通報してもいいんだけど……まあ、もう採っちゃったものは仕方ないわね。
特別に3千円で買い取らせてあげるから、そのスイカを渡しなさい」
そう言って、平然と手を差し出してきたのだ。私は唖然とし、思わず失笑を漏らしてしまった。
「……何を言っているんですか? ここは私のおばあちゃんの畑です。なぜ他人の畑で採れたスイカに対して、あなたにお金を払わなければいけないのですか? むしろ、不法侵入と恐喝で通報されるべきなのはあなたの方ですよ」
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=pAFDOGQ9qsM,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]