セレナの見積書をもらった帰り道、助手席で何気なく明細を見ていた私は、思わず指を止めた。
「納車費用、11,440円?」
夫にそう言うと、運転していた夫も「え、店に取りに行くって言ったよな?」と眉をひそめた。見積書には、OSS申請代行費用、希望ナンバー手続き、検査登録費用など、難しい項目がずらりと並んでいる。その中で、赤線を引いたように気になったのが、この納車費用だった。
翌日、担当者に電話した。
「納車の時は、こちらからお店に取りに行く予定なんですが、この11,440円は必ずかかるものですか?」
すると担当者は少し間を置いて、「あー、納車の時にかかるお金でして。洗車とか、最終確認とかもしますので」と、どこか歯切れの悪い返事をした。
私はさらに聞いた。
「では、自宅まで車を届けてもらう費用ではないんですか?」
「まあ、そういう意味もありますし、準備費用みたいなものですね」
その曖昧な言い方に、胸の奥がざわついた。こちらは数百円の買い物をしているわけではない。車両代に加えて、登録費用や手続き費用も払う。だからこそ、1万円を超える項目を“なんとなく”で済ませるのは納得できなかった。
その日の夜、夫と話し合った。
「聞きづらいけど、店長に確認していいよね?」
夫はすぐにうなずいた。
「むしろ聞いた方がいい。こっちが取りに行くのに、納車費用って言われても変だよ」
翌朝、私は見積書の写真を添えて、販売店に連絡した。感情的にならないように、言葉は選んだ。
「担当の方に確認しましたが、説明が少し曖昧でした。店頭納車の場合でも納車費用11,440円が必須なのか、店長さんから正式に説明をお願いできますか」
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