「お腹が痛い……」
夜、息子が急にそう言った。
最初はいつもの腹痛かと思った。
冷たいものを飲みすぎたのか。
夕飯を急いで食べたのか。
少し休めば治るのか。
そう思って様子を見ていた。
でも、息子の顔色がいつもと違った。
お腹を押さえたまま丸くなり、
「やっぱり痛い」
と小さな声で言う。
私は一気に不安になった。
子どもの腹痛は怖い。
ただの食べ過ぎかもしれない。
でも、盲腸だったら。
腸の病気だったら。
夜のうちに悪化したら。
頭の中で嫌な想像ばかりが膨らんだ。
結局、救急病院へ行くことにした。
車の中でも息子は静かだった。
普段なら、
「明日の給食なにかな」
とか、
「ゲームの続きしたかった」
とか話すのに、その日はほとんど喋らない。
受付を済ませ、診察室へ呼ばれた。
先生がお腹を押して確認し、
いくつか質問をした。
「いつから痛い?」
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