「これ、本当にこのまま運転して大丈夫なの……?」
整形外科の駐車場に入った瞬間、私は思わず足を止めた。
身障者用の広い駐車スペースに、1台のコンパクトカーが停まっていた。
ただ、気になったのは駐車位置ではない。
運転席側のドアから前方にかけて大きくへこみ、窓の上には青いシートのようなものが被せられている。
さらにテープで何か所も固定されていた。
「事故に遭ったばかりなのかな……」
最初はそう思った。
でも、少し離れたところにいた駐車場の係員が、その車の周囲を何度も確認している。
気になって、
「この車、まだ走るんですか?」
と聞いてみた。
すると係員は少し困ったような顔をした。
「事情はいろいろあるんですけど、この運転手さん、バックで駐車するのがかなり難しいみたいで」
「え?」
「なので来られた時は、できるだけ一番広い枠をご案内しています」
さらに驚いたのは、その後だった。
「停める時も、出る時も、こちらで周囲を見ながら誘導することが多いんです」
私はもう一度、車を見た。
ドアには大きなへこみ。
前方にも傷。
雨の中、補修されたような部分まである。
正直、見た目だけなら、
「これ、かなり大きな事故だったのでは……」
と思ってしまう状態だった。
そこへちょうど運転手らしき人が病院から戻ってきた。
私は勝手に決めつけるのも違うと思い、少し離れて見ていた。
係員がすぐに車の前へ回り、
「ゆっくりで大丈夫ですよ」
と声をかける。
もう1人も後方へ立った。
左右を確認しながら、
「そのまま真っすぐ」
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