その日は、かなり緊張していた。
何社か応募した中でも特に入りたいと思っていた会社の面接だったからだ。
前日の夜にはスーツを準備し、履歴書も確認。
革靴も一応きれいに磨いておいた。
朝も余裕を持って家を出た。
ここまでは完璧だった。
ところが会社まであと少しというところで、
「ベリッ」
という嫌な感触がした。
最初は何かを踏んだのかと思った。
でも数歩進んだ瞬間、右足が妙に低い。
振り返ると、黒い物体が道路に落ちていた。
私の靴底だった。
「……え?」
拾ってみると、かかとだけではない。
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