休日の夕方、家族連れで賑わう回転寿司店での出来事だった。私は一人でカウンター席に座り、お目当ての旬のネタが流れてくるのを待っていた。隣に座っていたのは、身なりを整えた60代後半と思われる女性だった。
最初は穏やかな光景だった。しかし、店員が運んできた私のオーダー品がレーンに届いた瞬間、異変は起きた。その女性が、私の目の前を流れてきた高級大トロの皿を、こともなげに自分のレーン上に引き寄せ、その上に自分の食べた空皿――しかも一番安い100円皿――を重ねたのだ。
いや、それだけではない。彼女は今度は、自分の食べた高額な皿を、私のテーブル上の「まだ食べていない高級ネタの皿」の上に、まるで自分の物であるかのようにスライドさせて乗せてきたのである。
「あの、すみません。それ、私のテーブルですよね?」
私は努めて冷静に声をかけた。自分の食事のペースを乱されたくなかったし、何より、他人の食べた後の皿を自分のスペースに置かれるのは衛生上も気分的にも耐えがたい。
しかし、彼女の反応は私の予想を遥かに裏切るものだった。
「あら、何よ。いいじゃないの、これくらい! お皿の整理をしてあげただけでしょう? それに、あんたみたいな若い子がそんなに高いものを食べるなんて、ちょっと贅沢すぎない?」
耳を疑うような言葉だった。彼女の主張によれば、私が高額な皿を頼んでいること自体が「分不相応」であり、彼女が自分の皿を私の方へ押し付けることは「整理整頓という親切」なのだという。
「いえ、親切ではないです。会計が混ざりますし、何より迷惑です。すぐに自分のほうへ戻してください」
私の強い口調に、彼女は周囲を見回し、大げさに溜息をついた。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=D3hrtUjySVg,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]