「これからは幸せになってね」
離婚届を提出してから3日後。
元義母から、1枚の手紙が届いた。
表面上は、私の今後を応援する内容だった。
「一緒に暮らせず残念です」
「生涯、息子を思い続けます」
「恨んでなどいないと言いたいところですが」
「みんなのためを思ってやったことです」
「まだ間に合うと思います」
「すべては貴女のせいです」
何度読んでも、不自然な文章だった。
そこで各行の最初の文字を、上から順に読んでみた。
浮かび上がったのは、
「一生恨みます」
という7文字だった。
背中が冷たくなった。
私はすぐに手紙を撮影し、封筒と一緒に透明な袋へ入れた。
元義母へ確認すると、電話の向こうで笑われた。
「何を言ってるの?」
「ただの手紙よ」
「被害妄想が激しいんじゃない?」
元夫も同じだった。
「母さんがそんなことするわけない」
「離婚したからって、何でもこっちのせいにするな」
私はそれ以上、言い返さなかった。
だが、その日から奇妙なことが続いた。
玄関前に、生ゴミの入った袋が置かれた。
深夜1時過ぎに、インターホンが3回鳴った。
ドアを開けても、誰もいなかった。
ポストには、
「謝れば許してあげます」
と書かれた紙まで入っていた。
元夫へ連絡すると、
「証拠もないのに母さんを疑うな」
と逆に責められた。
そこで私は、玄関前に防犯カメラを設置した。
設置から2日目。
夜11時48分。
帽子とマスクで顔を隠した女性が、私の家の前へ現れた。
映像を拡大すると、元義母だった。
彼女はゴミ袋を置き、インターホンを押して走り去った。
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