「私が毎月お金を払っている駐車場に、知らない車が停まっている……」
朝7時42分。
会社近くの月極駐車場に着いた私は、思わずブレーキを強く踏んだ。
契約している区画には、見覚えのない白い車が堂々と停められていた。
フロントガラスを確認しても、連絡先も駐車許可証もない。
クラクションを鳴らすわけにもいかず、周囲を探したが、持ち主は現れなかった。
始業時間まで残り18分。
仕方なく私は近くの有料駐車場へ向かい、その日は最大料金2000円を払って出勤した。
昼休み、再び月極駐車場へ行くと、無断駐車の車はまだ残っていた。
私は紙に、
「ここは契約済みの月極駐車場です。無断駐車により有料駐車場代2000円が発生しました。必ずご連絡ください」
と書き、自分の連絡先と領収書のコピーを添えてワイパーに挟んだ。
しかし、その日の夜になっても連絡はなかった。
翌朝、車は消えていた。
紙もなくなっていた。
それなのに謝罪も連絡も一切ない。
正直、2000円だけの問題ではなかった。
他人が契約している場所を勝手に使い、迷惑をかけても無視すれば済む。
そんな態度が許せなかった。
私は感情的に追いかける代わりに、証拠を集めることにした。
撮影時刻が残った無断駐車の写真。
有料駐車場の2000円の領収書。
月極駐車場の契約書。
その3つを管理会社へ提出すると、担当者はすぐに防犯カメラを確認してくれた。
映像には、近くの会社から出てきた男性が車を停める姿がはっきり映っていた。
しかも驚いたことに、その男は翌週も同じ区画へ入ろうとしていた。
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