「え?ここ、うちの駐車場なんですけど……」
朝、自宅から外に出た瞬間。
私は思わず足を止めました。
見知らぬ黒いワゴン車が、私の家の駐車場の前を完全に塞いでいたのです。
最初は何かの間違いだと思いました。
近所の来客かもしれない。
一時的に停めているだけかもしれない。
そう思って周囲を見ると、隣の家では外構工事の作業が始まっていました。
作業員の方が数人いて、車から道具を運び出しています。
そこで私は気づきました。
この車は、隣家の工事業者の車だったのです。
もちろん、工事をすること自体は問題ありません。
暑い中、外で作業をしている職人さんたちには大変な仕事だと思います。
でも、だからといって他人の駐車場を勝手に使っていい理由にはなりません。
私の家の駐車場は、車を出し入れするために毎日使う大切な場所です。
もし急に出かける用事ができたら?
もし家族が車を使うことになったら?
考えるだけで困ります。
私は作業員の方に声をかけました。
「すみません、ここはうちの駐車場の前なんですが……」
すると、その方は驚く様子もなく答えました。
「あ、はい。そうですよ」
私は一瞬、意味が分かりませんでした。
「え?」
続けて聞きました。
「このままここに停めた状態で作業されるんですか?」
すると返ってきた言葉は、
「はい、今日2台来るので」
でした。
しかも、少し笑いながら。
まるで当然のことのような態度でした。
私は驚きました。
普通なら、まず一言確認しませんか?
「工事で少し車を停めてもいいですか?」
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