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玄関に届いた荷物は、側面が大きく裂けた段ボール…何度も頭を下げる配達員に私「箱を買ったわけじゃないですから」→その夜、配送会社へ送った意外なメッセージとは…
2026/08/02

夕方、玄関のチャイムが鳴った。

ドアを開けると、宅配便の配達員さんが、大きな段ボール箱を両手で抱えて立っていた。

しかし、いつもと少し様子が違う。

配達員さんは箱を置く前から、申し訳なさそうな顔をしていた。

「お荷物を車から下ろす時に、角を引っ掛けてしまいまして……」

そう言って見せてくれた箱には、大きな裂け目ができていた。

段ボールの表面がめくれ、片側は何重にも折れ曲がっている。

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配達員さんはすぐに続けた。

「中身に問題がないか、こちらで確認していただけますか。破損していた場合は、すぐに対応いたします」

声から、本当に心配していることが伝わってきた。

きっと届けるまでの間、何度も箱を見ては不安になっていたのだろう。

私はその場で箱を開けた。

中に入っていた商品を一つずつ確認する。

幸い、緩衝材がしっかり入っていたため、傷もへこみもなかった。

動作にも問題はない。

私は配達員さんに向かって笑った。

「中身は無事ですよ。大丈夫です」

それでも配達員さんは深く頭を下げた。

「本当に申し訳ありませんでした」

私は思わず、こう返した。

「箱を買ったわけじゃないですから。中身が無事なら、私は全然気にしませんよ」

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その瞬間、配達員さんの張りつめていた表情が、少しだけ緩んだ。

もちろん、荷物は丁寧に扱ってもらいたい。

破損があれば、きちんと対応してもらう必要もある。

けれど、人が仕事をしている以上、どれほど気をつけていても失敗することはある。

大切なのは、失敗を隠すことではない。

正直に説明し、相手の前できちんと謝り、最後まで責任を持とうとする姿勢だと思う。

今回の配達員さんは、箱の傷を黙って置いて帰ることもできたはずだ。

それでも玄関先で事情を説明し、私が中身を確認し終えるまで待っていた。

帰り際、配達員さんはもう一度だけ頭を下げた。

「優しく対応していただき、ありがとうございます」

私はドアを閉めたあと、配送会社の問い合わせフォームを開いた。

苦情を書くためではない。

正直に報告し、丁寧に対応してくれた配達員さんへの感謝を伝えるためだった。

破れた段ボールよりも、その人の誠実さのほうが、ずっと強く心に残った。

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