義実家の前でタクシーが止まり、夫の健太が先に降りた。
私も続こうとした瞬間、運転手が振り返り、私の腕を強くつかんだ。
「お客さん、降りたらあきません。今すぐ逃げなさい」
突然の言葉に、私は息をのんだ。
今日は義母に誘われ、高級うなぎを食べに来ただけのはずだった。
けれど運転手は、五年前にこの家から逃げ出した女性を乗せたと言った。
その女性は健太の前妻で、義母と健太に保険金目的で命を狙われたという。
健太は初婚だと言っていた。私はその時点で、全身が震えた。
私は一度逃げたが、真実を確かめるため準備をして義実家へ戻った。
食卓には三つのうな重が並んでいた。
私は健太の分と交換したいと言う。
すると健太の顔色が変わり、義母も一瞬だけ目を鋭くした。
交換後、健太は一口も食べなかった。
その反応で、私は運転手の話が本当だと確信した。
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