我が家が契約している月極駐車場は、駅に近い好立地にある。しかし、その利便性が仇となり、数ヶ月前から「常習犯」に悩まされていた。毎日のように無断駐車を繰り返す、黒光りした古いセルシオだ。
警告の貼り紙をしても、パイロンを置いても、その車は鼻で笑うかのように翌日にはまた同じ場所に鎮座している。管理会社に連絡しても「警察を呼ぶしかない」の一点張りで、実際には所有者特定すらままならない状況が続いていた。
ある日の朝のことだ。母が青ざめた顔で私の部屋を叩いた。
「どうしよう、車が出せない。あのセルシオが、また私の車の後ろを塞ぐように止まっているのよ。今日に限って、職場まで送ってくれないかしら?」
私は怒りで拳を握りしめた。母の職場までは車で片道30分。私は「わかった」と短く答え、母を助手席に乗せて出発した。しかし、道中、私の頭の中は復讐のシナリオで埋め尽くされていた。
帰宅し、駐車場を覗くと、案の定、あのセルシオはまだ居座っていた。周囲は夜の闇に包まれ、通行人の目もない。私は車を降り、ゆっくりとセルシオに近づいた。
「……よし」
私は、あらかじめ用意していた「ある物」を取り出した。
それは、車の塗装を一切傷つけず、しかし強固に貼り付く『業務用の超強力再剥離不可ステッカー』だ。しかも、フロントガラスの視界を完全に遮る位置に、あえて4枚、隙間なく貼り付けた。
ステッカーには、こう印字してある。 『無断駐車・私有地侵入車両。現在、弁護士および警察へ通報中。動かした場合は損害賠償を請求する』
これは私が趣味の法学知識を駆使して作成した、偽装の法的警告書である。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QriL-MJ8I50,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]