夜10時を過ぎた頃、仕事を終えた私は、疲れ切った状態で月極駐車場へ戻った。
ところが、自分の契約スペースを見た瞬間、眠気も疲れも一気に吹き飛んだ。
地面に大きく書かれた「月極3」。
その中央に、見覚えのある濃紺の軽ワゴンが堂々と停まっていたのだ。
「また、お前か……」
思わず声が漏れた。
これで2回目だった。
最初に無断駐車された時、私は車両の写真と時刻を記録し、管理会社へ連絡している。
その時、担当者は確かに言った。
「その方はすでに契約を終了されています。こちらで対応しますので、今後は大丈夫です」
その言葉を信じて、私は一度だけ我慢した。
それなのに、目の前には同じ車がある。
しかも今回は、車止めの中央にぴったり合わせ、まるで自分の契約区画であるかのように停められていた。
私はまず、駐車場全体が分かる写真を撮った。
次に「月極3」の文字と車両が同時に写る写真。
ナンバー、撮影時刻、位置情報も保存した。
怒りに任せて車に触れれば、こちらが不利になる。
だから私は、証拠だけを静かに積み上げた。
そして管理会社へ電話をかけた。
「契約終了者の車が、また私の区画に停まっています。
これで2回目です」
電話口の担当者は、困ったように答えた。
「今夜は別の空いている場所をご利用いただけませんか?」
その瞬間、私の中で何かが切れた。
「毎月料金を払っている私が、どうして空き場所を探さなければならないんですか?」
さらに担当者は、
「詳しい確認は明日になります」
と繰り返した。
私は前回の受付日時、担当者名、対応すると約束された内容を読み上げた。
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