親子鑑定書を受け取った瞬間、僕は怒鳴ることも泣くこともできなかった。
ただ、笑いが止まらなかった。
書面には、はっきり記されていた。
「疑父は、子の生物学上の父である可能性から除外される」
父性確率は0%。
何かの間違いだと思い、別の機関でもう一度検査した。
結果は同じだった。
7年間、僕はこの子を自分の息子だと信じて育ててきた。
夜泣きすれば抱き上げた。
高熱が出れば仕事を休み、朝まで病院の待合室にいた。
保育園への送り迎えも、運動会も、誕生日も、全部そばにいた。
欲しい物を我慢し、旅行にも行かず、息子の将来のために貯金してきた。
それなのに、僕の7年間は最初から嘘の上に作られていた。
僕はすぐには妻を問い詰めなかった。
鑑定書を2部コピーし、子どもが生まれる前後のメッセージ、銀行口座の履歴、古い端末のバックアップを静かに集めた。
その夜、妻の前に最初の鑑定書を置いた。
彼女は一瞬で青ざめた。
だが、すぐに紙を押し返した。
「検査会社が間違えたんじゃない?」
僕は黙って、2回目の結果を出した。
同じ0%。
妻は数秒間黙り込んだ後、信じられない言葉を口にした。
「どうして勝手に調べたの?」
「血がつながっているかなんて、そんなに重要?」
「もう7年も父親をやってきたんだから、このままでいいじゃない」
僕は目の前の女性が、本当に自分の妻なのか分からなくなった。
7年間も僕を騙しておきながら、悪いのは真実を確かめた僕だと言うのか。
調べを進めると、さらに残酷な事実が出てきた。
実の父親は、妻がずっと「幼なじみ」と呼んでいた男だった。
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