今年1月末。
私は20年間勤めた会社を、自己都合で退職した。
退職後は会社の社会保険を抜け、市役所で国民健康保険への切り替え手続きを済ませた。
収入が途絶えた以上、しばらくは貯金を切り崩して生活するしかない。
そんな覚悟をしていた私のもとへ、数か月後、1通の納入通知書が届いた。
封筒を開けた瞬間、思わず数字を二度見した。
年間の納付額は、
44万2100円。
第1期は5万7100円。
その後は7回連続で、毎回5万5000円。
「今は無職なのに、毎月これだけ払えってことか?」
制度上、前年の所得を基準に計算されることは知っていた。
それでも、あまりに高すぎる。
翌朝、私は通知書を持って市役所へ向かった。
窓口の職員は書類を一度見ただけで答えた。
「国民健康保険料は前年所得を基に算出されますので、この金額で間違いありません」
私は現在無職で、収入がないことを説明した。
しかし、職員は分割された納付書をこちらへ戻した。
「現在の収入ではなく、前年の所得で決まる制度です」
「期限までにお支払いください」
私は計算の内訳を見せてほしいと頼んだ。
すると職員は、少し面倒そうな顔をした。
「システムが自動計算していますので、間違うことはありません」
その言葉が、逆に引っかかった。
人が入力した情報を基に動くシステムなら、入力が間違っていれば結果も間違う。
私はその場で支払わず、いったん家へ戻った。
机の上に、離職票、健康保険資格喪失証明書、源泉徴収票、住民票、家族の保険証、通知書を並べた。
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