昨日まで普通に仕事をしていた私が、まさか1日でこんな状態になるとは思わなかった。
朝から少し体が重かった。
「ちょっと疲れてるだけかな」
そう思いながら、いつも通り仕事へ向かった。
でも、時間が経つにつれて体の違和感が強くなっていった。
帰宅して体温を測ると、37.8℃。
「やっぱり熱あるか……」
普段あまり熱を出さない私は、少し驚いた。
とりあえず早めに布団へ入り、温かくして寝ることにした。
寒気はない。
関節も痛くない。
体は意外と元気。
ただ、熱だけがどんどん上がっていく。
しばらくしてもう一度体温計を見ると……
38.6℃。
「これはさすがに休まないとな」
そう思いながら横になっていると、部屋のドアが少し開いた。
そこから顔を出したのは娘だった。
「パパ、大丈夫?」
小さな声で聞いてくる。
私は笑いながら、
「大丈夫だよ。ちょっと熱があるだけ」
と答えた。
すると娘は何かを後ろに隠しながら、照れたような顔をした。
「これ、パパに」
渡されたのは、小さな紙。
そこには一生懸命書いた文字が並んでいた。
「パパ ちょっと ねつ」
まだ文章としては少し不思議。
でも、娘なりに心配して書いてくれたお見舞いの手紙だった。
正直、38.6℃の熱でしんどかったはずなのに、その瞬間だけは疲れが吹き飛んだ。
ただ、よく見ると……
文字の形が少し独特。
「パパ、早く元気になってね」
という優しい気持ちが伝わる一方で、なぜか少し笑ってしまう。
子どもの一生懸命な字って、どうしてこんなに人を元気にするんだろう。
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