今から二十年ほど前のことだ。当時の私は、突然の訪問販売や営業の類をあまり好ましく思っていなかった。ある日、インターホンを鳴らして現れたのは、いわゆる「置き薬」の営業マンだった。私は玄関先で顔を合わせるなり、「うちは必要ありませんので」ときっぱりと断った。
営業マンは「承知しました」と去っていったはずだった。しかし、事態は私の想像を超えた展開を見せた。
一時間ほど経ってから、ふと庭先に出た時のことだ。門のインターホンの下に、見覚えのない薬箱がポツンと置かれているではないか。わざわざ断ったにも関わらず、敷地内に勝手に置き去りにされていくという神経が理解できなかった。
「なんだ、これは?」
怒りというよりは呆れに近く、私はその薬箱をあえて無視することにした。触れることすら腹立たしかったからだ。結局、その薬箱は数ヶ月間、門の隅で埃をかぶることになった。
季節が過ぎ、忘れた頃に再び騒動は訪れた。今度は「集金に来ました」と、営業とは別の男がインターホンを鳴らしたのだ。
「置き薬の代金の回収です」
涼しい顔でそう言う集金人に、私は怒りを隠さず問い詰めた。
「断ったにも関わらず、勝手に置いていきましたよね。これ、どういう料金体系なんですか?そもそも契約なんてしていませんよ」
すると集金人は、こちらの追及をまるで不快なものとして扱うかのように、ふくれっ面で言い放った。 「そんなはずはありません。お客様はちゃんと契約に応じたはずです」
彼は自信満々に鞄から一枚の書類を取り出した。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=KL0FoCf8GqU,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]