夫は写真と冷蔵庫の中を見比べて、首をかしげました。
「別に普通じゃない?」
その言葉を聞いた瞬間、私たちの間には、納豆より深い溝がある気がしました。
「どこが普通なの?上から取ればいいだけでしょ」
「真ん中に指が入ったから、そのまま抜いただけ」
「そのほうが難しくない?」
「そうでもないよ。紙の帯が押さえてくれるから、上と下も落ちないし」
まさか本人の中では、合理的な取り方として成立していたようです。
私は残された2個を指さしました。
「見て。上の容器が少し傾いてるし、帯も伸びてる。次に取る人が整え直さなきゃいけないでしょ」
「そのまま1個取ればいいじゃん」
「今度は上と下、どっちを取るの?」
「取りやすいほう」
会話を重ねるほど、私が気にしていることだけが細かすぎるような空気になっていきます。
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