私は研修医として、19歳の大学1年生を担当することになった。
近くのクリニックからの紹介理由は肺炎疑い。
本人は派手な髪色で、一見すると元気そうだった。
しかし会話の途中で息継ぎが増え、ティッシュには血の混じった痰が付いていた。
「いつから苦しい?」
「昨日の夜くらいからです」
「熱は?」
「ほとんどないっす」
「風邪をひいていた?」
「いや、全然」
指導医は胸部CTを見ながら首をかしげた。
「肺炎にしては、少し変だな」
両肺には、淡いすりガラス状の陰影が広がっている。
私は入院後、採血結果を何度も確認した。
炎症反応は目立って高くない。
それなのに息苦しさと血痰が続いている。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください