「もう二度と来たくない」
その言葉を聞いた瞬間、私は胸の奥が凍りつくような感覚に襲われました。
十五日間、体力の限界を感じながらも、愛する孫たちのために尽くした日々。その最後の日に、小学四年生の孫・蓮の口から出た一言でした。
「バーバの家なんか大嫌い。もう二度と来たくない」
私は木村節子、六十八歳。夫のやすしを三年前に亡くし、今は静かな一軒家で一人暮らしをしています。
夫は地元の信用金庫で長年働き、支店長まで務めた真面目な人でした。残してくれた蓄えのおかげで、生活に困ることはありませんでしたが、夫を失った寂しさだけは消えることがありませんでした。
そんな私にとって、息子の俊樹と、嫁の美穂、そして二人の孫――蓮と歩みは何より大切な存在でした。
孫たちが遊びに来る日は、いつも朝から料理を作り、好きなものを用意しました。美穂が私の料理を「少し味が薄いですね」と言っても、私は何も言い返しませんでした。
ただ、孫たちが笑顔で食卓を囲んでくれることが嬉しかったのです。
そんなある十二月の初め、突然、息子の俊樹から電話がありました。
「母さん、急なお願いなんだけど……冬休みの間、子供たちを預かってくれないかな?」
聞けば、会社の海外研修に夫婦で参加することになったというのです。期間は十五日間。
正直、六十八歳の私に二人の孫を半月も預かる体力があるのか、不安でした。
しかし、困っている息子を断ることなどできません。
「分かったわ。任せなさい」
そう答えると、俊樹の声は明るくなりました。
数日後、美穂から子供たちの生活スケジュールを書いた分厚いメモが届きました。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=54ePaSOJb94,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]