「敬吾、今少し時間ある?」
私は震える声で、夫に電話をかけた。
ずっと体調が悪いことは伝えていた。身体のだるさ、続く痛み、不安な日々。それでも敬吾はまともに話を聞こうとはしなかった。
「悪い、今仕事中」
「でも、大事な話があるの。今日だけでも帰ってきてくれない?」
「無理。忙しいって言ってるだろ」
冷たい返事。
以前なら、その態度に傷ついていた。
でも、この時の私は別の意味で胸が苦しかった。
「私……病院に行ったの」
「それで?」
「精密検査を受けた。その結果……余命一年だって言われた」
電話の向こうが一瞬静かになった。
しかし、敬吾の反応は私が期待したものとは違った。
「……本当か?」
「うん。腫瘍が見つかったの。治療にも莫大なお金がかかるし、助かるかどうかも分からないって」
私は必死に涙をこらえた。
こんな時くらい、夫にそばにいてほしかった。
「先生から、次は家族と一緒に来てほしいって言われたの。だから……」
「分かった。三日だけ待ってくれ。仕事を片付けて行く」
その言葉を聞いて、私は少しだけ安心した。
まさか、その三日間が私の人生を大きく変える日になるとは知らずに。
翌日。
突然、スマホに知らない番号から連絡が来た。
『お姉ちゃん、久しぶり』
送ってきた名前を見て、私は凍りついた。
妹の「あみ」だった。
「どうして私の新しい連絡先を知っているの?」
すると、返ってきた返信に背筋が凍った。
『敬吾さんのスマホを見たから』
嫌な予感がした。
そして、次の言葉で全てが崩れ落ちた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=A24mbPq69q4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]