「由紀さん。あなたは他人でしょう?我が家の財産なんて、一円も渡すつもりはないわ」
高級ホテルのスイートルームのような特別病室で、義母・さなえさんは冷たい声でそう言い放った。
窓から差し込む午後の日差しとは裏腹に、部屋の空気は凍りついていた。
その場には長男の嫁・恵子さんと、三男の嫁・美咲さんもいた。恵子さんの手には、都内一等地にある16億円相当の豪邸の権利書。
美咲さんのバッグには、10億円の価値があると言われた商業地の土地書類が入っていた。
「お義母様、本当にありがとうございます。この家は私が大切に守っていきます」
恵子さんは勝ち誇ったように微笑んだ。
「そうですね。財産を受け取る価値がある人間と、そうでない人間がいるんですから」
美咲さんも冷たく笑った。
二人の言葉を聞いても、私は怒らなかった。泣きもしなかった。ただ静かに頭を下げた。
「承知いたしました。お義母様のお考え、確かに受け取りました」
その反応に、義母は少し戸惑ったようだった。きっと私が泣いてすがる姿を期待していたのだろう。
しかし私は、もう決めていた。
病室を出る直前、私は最後に尋ねた。
「お義母様。これからのお身体のことも、本当に恵子さんと美咲さんにお任せになるのですね?」
「当然でしょう。16億円の家と10億円の土地を渡したのよ。この子たちが私を見るのは当たり前でしょう」
義母は自信満々に答えた。
「そうですか。それでは失礼いたします」
私は静かに扉を閉めた。
廊下に出た私は、スマートフォンを取り出した。そこには、特別病室の支払いと最先端癌治療薬の契約解除手続きの画面が表示されていた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=gxXwAr42wR4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]