日曜の朝9時10分、友人が車で迎えに来た。
私は後部座席へ乗り、シートベルトを締めた。
何気なく前を見ると、助手席のヘッドレストに妙な模様がある。
目のような影。
盛り上がった鼻。
半開きの口。
どう見ても、人の顔だった。
「ちょっと待って」
「何?」
「このヘッドレスト、誰か入ってない?」
友人は笑いながら振り返った。
「何言ってるんだよ」
私が指をさすと、その笑顔が止まった。
「うわっ。何だこれ」
「完全に顔だよね」
「昨日はなかったはず」
近くで見ると、布の毛並みが顔の形に沿って変わっている。
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