私は夫と結婚して十年以上が経っていた。周囲から見れば、ごく普通の夫婦に見えていたかもしれない。しかし、私の毎日は決して平穏なものではなかった。
夫の父である義父が体調を崩し、介護が必要になったのは数年前のことだった。
最初、夫は「施設を探すまで少しの間だけ頼む」と言った。
「俺も仕事が落ち着いたら手伝うから」
その言葉を信じて、私は義父の介護を引き受けた。
しかし、現実は甘くなかった。
夫は仕事を理由に、少しずつ介護から離れていった。
朝早く起きて義父の食事を作り、薬の管理をする。体を拭いたり、病院へ連れて行ったり、夜中に呼ばれれば何度も起きる。
それが私の日常になった。
もちろん、家事もすべて私の仕事だった。
洗濯、掃除、料理、買い物。
休む時間などほとんどなかった。
それでも私は、「家族だから仕方ない」と自分に言い聞かせていた。
義父も最初は申し訳なさそうにしていた。
「本当にすまないな。お前には苦労ばかりかけている」
そう言って涙を浮かべる義父を見ると、私は笑顔で答えた。
「気にしないでください。家族ですから」
しかし、一番近くにいるはずの夫だけは、私の苦労に気づこうともしなかった。
夫は帰宅すると、疲れた顔でソファに座り、スマホを見るだけ。
私が「今日は病院で大変だった」と話しても、
「俺も仕事で疲れてるんだ」
その一言で終わらせた。
いつしか夫にとって私は、妻ではなく、家事と介護をするための存在になっていた。
そんなある日のことだった。
夕食の片付けを終えた私の前に、夫は突然一枚の紙を置いた。
「これ、書いてくれ」
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=X85W3GeqVNo,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]