「新しい嫁と住む豪邸、あなたのカードで買うわねw」
離婚届に判を押した直後、元姑の篠原のり子は、勝ち誇ったようにそう言った。
場所は、区役所のすぐ近くにある小さな喫茶店。テーブルの上には、書き終えた離婚届の控えと、すっかり冷めきったコーヒーが並んでいた。
向かいに座っていたのは、元夫の直樹。
その隣に、元姑ののり子。
そして少し離れた席には、白いコートを着た若い女が静かに座っていた。
里奈。
直樹が、ここ数か月やたらと口にしていた女だった。
「里奈は素直でかわいい。お前みたいに細かいことを言わない」
「母さんも、里奈なら気が合うって言ってる」
その言葉を聞いた時点で、私はすでに理解していた。
ああ、私はもう“妻”ではないのだと。
だから、今日離婚届を出すことに迷いはなかった。
十二年。
私はこの家を支えてきた。生活費、義母への仕送り、親戚付き合いの出費、家の修繕費、直樹の車のローン、旅行費、祝い金、高級レストラン代……。そのほとんどを、私の収入とカードで回してきた。
直樹が低収入だったわけではない。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=FTTyVwhA6xg,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]