ある日、我が家の駐車場に見知らぬ車が止まっているのに気づきました。夫の親にも聞いてみましたが、誰も知らないという返事。夫が警察に連絡しましたが、「敷地内なので民事問題で、勝手にどかすことはできない」と言われました。駐車場は2台分のスペースがあり、1台は岐阜ナンバーの車、もう1台は私たちの車でした。幸いにも、うちの車は車検に出しており、駐車場には空きがありました。
その時、私たちは家族と一緒にハワイ旅行に行く予定でした。今では考えられないかもしれませんが、当時は海外旅行が手軽に行ける時代でした。10日間家を空ける予定だったため、駐車場のシャッターを閉めることに決めました。夫が警察に事情を説明し、「もし5時までに車の持ち主が来ない場合はシャッターを閉める」と伝え、警察は任意で対応してくれました。そして、持ち主に連絡を取ってくれたのですが、結局、持ち主は現れませんでした。

私たちはシャッターを閉め、そのまま空港へ向かいました。
旅行から帰宅すると、ポストに「電話番号とすぐ電話しろ」と書かれたメモが入っていました。夫は「こちらから連絡する義理はない」と言ってそのメモを捨てました。
数日後、車の持ち主の男が家にやってきました。男は、「なんで連絡してこなかったんだ?早くシャッターを開けろ。車が使えないからレンタカーを借りた。その料金を払え」と言い出しました。
夫は、「無断で駐車しておいてその態度は何だ?迷惑をかけたんだから、謝罪するまでシャッターは開けない」と言って男を追い返しました。
その翌日、男は弁護士を連れてきました。弁護士は「1度駐車を許可したのに、シャッターで所有権を妨害した。損害賠償を請求する」と言いましたが、夫は「許可なんてしてない。そいつは嘘をついている。警察にも連絡してあるから、裁判になれば全て明らかになるぞ」と言いました。
弁護士は慌てて男に確認し、男は観念して白状しました。
男は営業でこの辺りに来て、コインパーキングが見つからず無断で駐車したようです。夫はその場で男に数万円を払わせ、車を解放しました。その後、夫は男の会社にも報告しました。数日後、男の会社の管理職が謝罪に来ました。男は会社にも嘘の報告をしていたことが判明しました。
その後、男が再び我が家に来て、「お金を払ったのに会社に言いつけるなんておかしい」と言いましたが、夫は冷静に対応しました。結局、問題は解決し、私たちはすっきりとした気持ちで日常を取り戻しました。