「父がICUに入って、五日目の夜。」
今日、医師と面談があった。
父の数値は“安定している”と言われた。
「目を覚ます可能性は……ゼロではありません。
ただ、高くはないです。」
たったそれだけの言葉で、心がぐらぐら揺れた。
希望と絶望の間を、何度も行き来する。
それでも、祈ることしかできない。
父はいまだ昏睡状態。
呼びかけても、まったく反応がない。
今日は母が面会に入った。
「手も足も、点滴でパンパンに腫れてたわ……」
母の声は震えていた。
父の額を撫で、肩に触れても、
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