「兄の結婚式、まさかの展開が待っていた。」
私の兄が結婚することになった相手、それは私の小中学校の同級生だった。表向きはニコニコして、みんなにいい顔をしているけれど、裏では自分より弱いと感じた人を見下し、いじめるような性格だった。家族や兄はすっかり彼女に騙されていて、私はそのことをずっと気づいていた。
その彼女から突然、結婚式の招待状と座席表を作ってほしいと頼まれた。
もちろん家族だからただでやってくれるよね?と言われ、婚約者の兄と親からも「どうしても頼む」と頼まれ、仕方なく引き受けることに。さらにはご祝儀が10万円で、美味しいものが食べられるんだから当然だろうと言われ、またしても我慢することに。
でも結婚式の1ヶ月前、またしても彼女から電話があった。「招待客が足りないから、あなたの友達を呼んでくれ。バイト代は出してあげるから。」一方的に頼まれたが、結婚式だから仕方なく友達にお願いすることに。しかし、私の友達はみんなその彼女の式に出たくないと言い出し、やっとこさ人数を集めたのに、数日後、また彼女から驚きの要求が。「バイト代は出さないわ。
むしろ、1人5000円、できれば1万円集めて。」
さすがに私はぶち切れた。友達は呼ばないし、私も式に出ない!と電話を切った。しかし、最終的には兄と両親に何度も説得されて、出席することになった。親からは「バイト代は出すから、友達を呼んでもらえないか」と何度も頼まれたが、事情を説明してお断り。
式当日、案の定、結婚式は地獄だった。
兄の友達のテーブルは満員で盛り上がっていたけれど、新郎側のテーブルはガラガラ。そこには中年の男性や高齢の女性が座っていて、どう見ても新郎の友達には見えなかった。どうやら業者に頼んで、人数合わせをしたらしいけれど、その場でも揉めた様子。散々な式だった。
式が終わった後、兄に「お前が友達を呼んでくれなかったからだ!」と責められたが、私は言い返した。
「そんな性格の悪い、嫌われている嫁をもらうからでしょう。」そう言って式場を後にした。