うちのマンションの駐車場は三段式で、使い方さえ守れば便利です。けれど「規則を守る」という前提が崩れると、途端に小さな戦場になります。
発端は、同じマンションのママ友であるAさんでした。最初は一度だけでした。夕方、買い物から戻ると、私の区画に見覚えのあるミニバンが停まっていたのです。ナンバーも、車内のチャイルドシートも、Aさんの車に間違いありません。
私は管理規約を確認し、念のため写真も撮ってから、LINEで穏やかに伝えました。
「うちの区画に停まっていたけど、間違いかな?」
返ってきたのは軽い返信でした。
「ごめーんw ちょっとだけ借りた!すぐ出すから!」
その日は、本当にすぐ出ました。だから私は、強くは言いませんでした。ところがそれが、Aさんにとっては“許可”に見えたのでしょう。翌日も、次の日も、そして週末も、私の区画はいつの間にかAさんの車の定位置になっていきました。
ある日、私は直接Aさんに言いました。
「無断駐車は困るよ。契約している区画だから」
Aさんは悪びれるどころか、笑いながら肩をすくめました。
「別に停めても良いじゃんw うち、荷物多いし。
空いてる時あるしさ」
その瞬間、私は理解しました。これは“うっかり”ではない。“当然の権利”として使っているのだ、と。
管理会社に相談しても、対応は慎重でした。「注意文を入れます」「掲示板に周知します」――確かにやってはくれる。しかし相手が同じ住民だと、決定打が出にくい。こちらが強く出れば、今度は“面倒な人”扱いされる。ママ友という関係も、厄介でした。
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