「正月に私たちはハワイへ行くから、子供たちを預かってください」
十二月十八日の夜、仕事を終えて帰宅した私は、いつものように疲れた体をソファに沈め、スマートフォンを開きました。
そこに表示されていた息子・直哉からのメッセージを見た瞬間、胸の奥が冷たくなるのを感じました。
「一月一日から五日までハワイ旅行に行ってきます。よろしく」
そこには、お願いの言葉も、相談の言葉もありませんでした。
まるで決定事項を伝えるだけの連絡。
私は思わず呟きました。
「これって……もう決まったことなのよね」
その声を聞いた夫の工司が隣の部屋から顔を出します。
「京子、どうした?そんな顔をして」
私は震える手でスマホを差し出しました。
工司は画面を見た瞬間、表情を曇らせました。
そして、さらに下へスクロールした時、私たちは完全に言葉を失ったのです。
「ハワイ旅行は、母さんが前に援助してくれた五十万円のおかげで行けることになりました。感謝しています。子供たちのことは任せましたよ」
私たち夫婦のために使うはずだったお金で旅行へ行く。
そのうえ、四人の孫を当然のように預ける。
工司は静かに言いました。
「俺たちの気持ちは、考えてくれないんだな……」
私は前川京子、六十四歳。
三十二年間、病院の調理員として働いてきました。
朝は五時に起き、患者さんたちの食事を作る毎日。
「美味しかったです」
その一言が、どれほど私の支えになったことでしょう。
息子の直哉が「海外で働きたい」と夢を語った時、私たちは必死で学費を用意しました。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=jAatJ2LWSRY,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]