その言葉を見た瞬間、胸の奥に冷たい違和感が走った人は少なくなかったはずだ。
「高市スタグフレーション」――。政策批判のように見えて、その実態は一国の総理に不安と失敗の印象を直接結びつける、極めて刺激的なレッテル貼りだった。二〇二六年三月、国民民主党の玉木雄一郎代表が発信したこの造語は、単なる言葉遊びでは済まされなかった。
なぜならその背後には、昨年末に交わされた予算成立への合意を覆し、四月一日からの国民生活に直結する日程を揺るがした政治判断が横たわっていたからである。

多くの有権者が国民民主党に期待していたのは、「対決より解決」という看板にふさわしい現実路線だった。感情論ではなく、対案を出し、必要であれば与党とも協力し、国民にとって最も損失の少ない道を選ぶ。その姿勢に、特に現役世代や保守層の一部は確かな希望を見いだしていた。実際、二月の合意文書では、予算案を年度内に早期成立させる方向性が示され、与野党の間には一時、緊張の中にも実務的な信頼が生まれかけていた。
ところが土壇場で、その空気は一変する。
予算案の採決をめぐり、国民民主党は反対へと傾いた。表向きには「強引な国会運営への異議」や「民主主義のプロセスの軽視」が理由として語られた。しかし、その一方で、水面下では採決日を数日ずらせば賛成もあり得るという趣旨の打診があったとも受け止められ、世論の一部では「中身よりもメンツを優先したのではないか」という疑念が急速に広がった。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=deXGxwOSmn4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]