倉庫の片づけで出た不用品を軽トラックに積み、近所の金属回収業者へ持ち込んだ。
古いパソコン本体が30kg、工業雑品が12kg、鉄くずが20kg。さらに、作業場の隅から出てきた雑線1kgと、短い銅線1kgも一緒だった。
正直、処分費用を取られると思っていた。
ところが、計量を終えた従業員から渡された明細を見て驚いた。
パソコン本体は1kgあたり100円。
工業雑品は80円。鉄くずは45円。
「やっぱり鉄は安いんだな」
そう思いながら下の欄を見ると、数字の桁が突然変わった。
雑線は1kgあたり730円。
そして「2号銅」は、なんと1kgあたり2,050円だった。
鉄くずの45円と比べると、桁が2つ違う。
全部合わせた支払額は7,640円。捨てるつもりだった物が現金に変わったこともうれしかったが、頭から離れなかったのは銅線の値段だった。
帰宅後、その話を知人にすると、彼は冗談めかして言った。
「そんなに高いなら、工事現場の端材を拾ってくれば儲かるんじゃない?」
私はすぐに首を振った。
「敷地にある物は、捨ててあるように見えても他人の物だよ」
すると知人は、「誰も見ていなければ分からない」と笑った。
しかし数日後、近所の資材置き場から大量の電線が消えたという話を聞いた。防犯カメラには、夜中に車で侵入する人物が映っていたらしい。
被害は銅線だけではなかった。
切断された設備の修理費、工事の遅れ、現場の安全確認。所有者の損害は、買い取り価格とは比べものにならないほど大きいという。
私は先日の明細を見せながら、知人に伝えた。
「銅が高い理由は分かった。
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