関西空港へ戻る13時間のフライト。
「今日は機内で少し寝られるかな」
搭乗した時、私はそんなことを考えていた。
飛行機に乗るのはまだ2回目。
長時間のフライトだったので、イヤホンとアイマスクも用意し、座席に着いた。
ところが離陸してしばらくすると、後方から子どもの大きな泣き声が聞こえてきた。
小さな子どもが2人。
泣くこと自体は仕方がないと思った。
耳が痛いのかもしれない。
眠いのかもしれない。
慣れない飛行機が怖いのかもしれない。
だから最初は、
「大変だな」
くらいに思っていた。
ところが、その状態がなかなか収まらない。
甲高い声で泣いたかと思えば、今度は通路を行ったり来たり。
私がウトウトし始めた頃に、また声が響く。
「あと何時間だろう……」
時計を見るたび、まだ先が長かった。
もちろん子どもを完全に静かにさせるなんて無理だ。
でも少し気になったのは、親らしき大人が積極的に声をかけたり、散らかった物を片づけたりしているようには、私の席からはあまり見えなかったことだった。
それでも私は何も言わなかった。
機内という逃げ場のない場所で揉めても、お互い嫌な思いをするだけだと思ったからだ。
ようやく関西空港が近づき、着陸準備のアナウンスが流れた。
「やっと着く……」
13時間近くまともに休めなかった私は、それだけでホッとした。
ところが乗客が降り始め、前方の席が空いた時、床を見て思わず二度見した。
透明な袋。
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