暑い日の午後、私は近所へ買い物に出るため、バイクにまたがった。
行き先までは数分。
服装も普段着で、足元はかかとのないサンダルだった。
速度を出すつもりもなく、いつも以上に慎重に走っていた。
ところが、交差点を通過した直後、後ろから停止を求められた。
路肩へバイクを寄せると、警察官は免許証を確認したあと、私の足元を見た。
「その履物では運転できません」
最初は意味が分からなかった。
「サンダルのことですか?」
「脱げたり、操作に支障が出たりするおそれがあります」
「でも、ブレーキもギアも普通に操作できています」
「今回は、履物についての違反です」
速度超過でも信号無視でもない。
ふらついた覚えもなく、事故を起こしたわけでもない。
それだけに、私はすぐには納得できなかった。
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