「今、家でコーヒーを入れてる」
夜8時、彼から写真が届いた。
前日に「今日は仕事が終わっても外へは出ない」と聞いていたので、私は「ゆっくり休んでね」と返そうとした。
けれど、写真を開いた瞬間、指が止まった。
銀色の湯沸かし器の隣に、黒いコーヒーマシン。
その下には黒いマットが敷かれ、マシンの前には模様のついた白いカップが置かれている。
何より、壁の白と黒のタイルを私は知っていた。
親友の家の台所だ。
先週、彼女の家でお茶を飲んだとき、私も同じ場所を撮影している。
写真を並べて見比べた。
湯沸かし器は左。コーヒーマシンは右。カップの模様も、壁のタイルの並びも同じだった。
「今日はずっと家にいるの?」
私は彼に聞いた。
「うん。なんで?」
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